「残虐記」

2004年3月18日 読書
桐野夏生の「残虐記」を読み終わりました。
俺は、何を隠そう、桐野夏生が結構好き♪
(別に隠してないけどね)
「OUT」などで有名になったけど
俺はどっちかって言うと
ミロちゃんシリーズが好きです。
まぁ、「32歳の女を、ちゃん付けで呼ぶな」
という声が聞こえてきそうですが
それを潜り抜けつつ。

ミロちゃんシリーズ、「ダーク」で終わりかと思ったら
まだ続くようで。
楽しみだなぁ♪

で、残虐記なんだけど
「グロテスク」もそうだったけど
実際にあった事件を題材にしてるんだよね。
こういう風にあの事件を見る人がいるなんて
結構驚きました。
さすが作家さんですな。

結構長いのですが
ぐいぐい引き込まれて
ノンストップで電話もメールも無視して
3時間くらいで読んでしまいました。
すごく興味をそそられるのですが
その行為自体が、
物語中の世間一般の人々が、
被害者の主人公に向ける目と同じになっていて、
それを見越して書いたのかな?と思えます。
なんていうの?
皮肉として。

あと、思ったのが、
この人は子供の書き方が上手いな、と。
10歳の少女は、もう子供じゃない。
「大人が思ってるほど子供じゃない」
という意味ではなく。
そのままの意味で「子供じゃない」。
それが、すごく上手く書かれてると思いました。
あと、単純なストックホルム症候群の話じゃなくて良かった。
なほさん、オススメです。

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